令和8年7月7日(月)、飯島成人大学センターにて「飯島地区懇談会(地域複合営農の見直しに関する意見交換)」が開催されました。
本懇談会は、飯島町における地域複合営農の現状や今後の見直しに向け、地域住民の皆様から農地維持、担い手育成、特定農業法人、関係人口、有機農業、収益性、草刈り、CSA(地域支援型農業)などに関する生の意見を聴取し、今後の「地域計画」策定の検討材料とすることを目的として行われました。
会議概要
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会議名:飯島地区懇談会
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開催日:令和8年7月7日
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時間:18時30分から20時
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会場:飯島成人大学センター
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議題:地域複合営農の見直しに関する意見交換
主な意見と回答(飯島地区)
懇談では、米農家、移住者、キノコ生産者、有機農業実践者など、多様な立場から率直な疑問や提言が寄せられ、事務局との間で真摯な意見交換が行われました。
地域複合営農の目的と危機感が分かりにくい
【住民意見】
米農家として今回の説明は理解しにくく、地域複合営農で何が定められ、何を目指すのかが見えない。何が問題で何をすべきか分かりやすく示してほしい。10年前から担い手不足や高齢化が叫ばれつつも農業は続いており、危機的状況の具体像と解決策の有無を説明してほしい。
【回答・整理】
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地区の担い手法人が農地を受けてきたが現在は限界に近い状況である。地域複合営農で維持されてきた一方で相当な危機も出ており、10年後を見据えた地域計画を進め、住民が腑に落ちる仕組みを見つけていく必要がある。
飯島町としての方向性と国の政策への疑問
【住民意見】
目の前の対応で精一杯で何をすればよいか分からない。町が目指す方向性が見えにくく、米の増産を求める一方で減反を行うなど、国の政策にも矛盾を感じている。
【回答・整理】
国の政策には矛盾があり、国の政策を待っているだけでは間に合わない。飯島町では国の制度を取り入れつつ独自の運営を行ってきた経緯があり、最初から明確な回答があるわけではない。
特定農業法人における担い手育成の課題
【住民意見】
4地区に特定農業法人があるが、担い手育成が十分ではないのではないか。若い人が入っても辞めてしまう状況を改善しなければ活性化しないため、さらに頑張ってほしい。
【回答・整理】
特定農業法人の人材確保と育成は、今後の地域農業を維持する上で重要な課題として共有された。
移住者や関係人口への期待と地域優先の考え方
【住民意見】
20年前に移住した立場から、関係人口に過度に期待すべきではないと感じる。地域に来る人は自分のやりたいことのために来ることが多く、必ずしも地域第一ではない。まずは地域の人や将来戻ってくる人を優先し、新しい風を入れる場合も地域優先で進めてほしい。
【回答・整理】
地域優先の視点に関する貴重な意見として受け止めると回答された。
テーマ設定の大きさ
【住民意見】
テーマが大きすぎるため、自分の意見を整理しきれない。
【回答・整理】
地域複合営農の見直しは広範な課題を含むため、今後も住民が意見を出しやすい整理と説明が必要であることが確認された。
自家農地の維持と今後への不安
【住民意見】
自宅の農地を守ることで精一杯で子どもは地域を離れて後継者がいない。体が動かなくなってきており今後はいいじま農産に頼るしかないと感じているが、いいじま農産にも事業を継承している人材がいるのか心配である。
【回答・整理】
農地を持つ住民の高齢化と、受け皿となる法人側の担い手確保の双方が課題であることが共有された。
後継者不在と飯島農産への不明点
【住民意見】
子どもがいないため自分が続ける間はよいが、その先が分からない。いいじま農産が行っていることについて分からない部分もあり、今後どうすべきか考えてしまう。
【回答・整理】
法人の役割や取り組み内容について、地域住民に分かりやすく伝える必要があることが確認された。
有機農業と先進地域事例への関心
【住民意見】
移住して10年で有機農業を行っている。農業は儲からないと言われる一方で全国にはうまく経営している人もおり、ビジネスとしてどうお金に変えるかを考えている。奄美大島の村の事例など収益性の高い地域事例を研究し参考にしたい。
【回答・整理】
収益性のある事例を研究し、地域に合う形で取り入れる視点の重要性が共有された。
経営の経験と農業収益性の重要性
【住民意見】
かつて地域の農地を活用し、補助金を資金として施設型・高付加価値作物の生産を開始した経緯がある。最盛期から現在に至るまで高い売上規模を維持し、多くの地域雇用の場(生産・加工)を創出してきた。農業を継続していくためには「しっかり稼げるか」が重要であり、国の政策動向等の外部要因があるなかで、収益性を確保していく難しさと取り組みの必要性が提示された。
【回答・整理】
農業の継続には収益性と雇用を生み出す経営基盤が不可欠であることが共有された。
地域複合営農への理解、草刈り、CSAの可能性
【住民意見】
初めて参加し「地域複合営農」という言葉を知らなかった。子どもや孫に小遣いを渡して手伝ってもらっているが、法人は効率のよい農地しか受けてもらえないと聞く。草刈りは年6〜7回行なっており草抑制技術を期待する。また、子どもが機械好きのためCSA等を通じて体験や都会とのつながりを持てればよい。
【回答・整理】
地域を離れた子どもたちが地域農業とのつながりを持てていないため、CSAを通じて関係を深めてもらうことができればよいと回答された。
水稲中心の営農組合と農業全体の収益性
【住民意見】
営農組合は水稲中心になっている。農業で食べていくためには生活基盤が必要であり、農業者全体が儲からなければ地域は続かないため、儲かる方向へ進むことを期待する。
【回答・整理】
地域の中で儲かっていかなければ続かないことは十分理解している。地域複合営農の「複合」には、生産物の組み合わせだけでなく、専業と兼業、地主と生産者、共益制度など「人の複合」という意味合いがあり、つながりを含めて複合と考えてきた経緯があると説明された。
意見の整理
飯島地区の懇談会を通じ、以下の8点に意見が集約・整理されました。
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分かりやすい説明:地域複合営農の目的、現状の危機感、見直しの必要性について、住民に分かりやすく説明する必要がある。
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担い手確保の限界:担い手法人および特定農業法人は農地の受け皿として限界に近づいており、人材確保と育成が重要課題である。
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地域優先の仕組み:地域外からの関係人口や移住者だけに期待するのではなく、地域住民、将来的に戻ってくる人、地域と関わり続ける人を含めた仕組みづくりが必要である。
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法人の役割の透明化:農地を持つ住民の高齢化と後継者不在が進む中、法人の役割や農地の受け方を見える化する必要がある。
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経営基盤と収益性:農業を継続するためには、生活基盤を支える収益性と雇用を生み出す経営基盤が不可欠である。
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実務課題の共有:草刈り、水管理、非効率農地の受け皿など、地域共同で対応すべき実務課題が明確になっている。
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CSA・体験の活用:CSAや体験機会を通じて、町外在住の子ども世代、都市部住民、関係人口が地域農業と接点を持つ仕組みを検討する余地がある。
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「複合」概念の再定義:飯島町における地域複合営農の「複合」は、作物の複合だけでなく、専業と兼業、地主と生産者、法人と地域住民、地域内外のつながりを含む概念として整理する必要がある。
今後の検討課題
懇談会での議論を踏まえ、以下の5点が今後の検討課題として整理されました。
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制度と現状の視覚化:地域複合営農の制度、目的、現状課題、10年後の見通しを住民向けに分かりやすく整理する。
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法人の現状と方針の透明化:4地区の特定農業法人および担い手法人の現状、担い手確保状況、農地受入方針を見える化する。
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条件不利農地への対応:効率のよい農地だけでなく、草刈り負担の大きい農地や条件不利農地をどう支えるか検討する。
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多様な関わり方の整理:地域の人、戻ってくる人、都市部の関係人口、有機農業実践者など、多様な関わり方を「地域優先」の視点で整理する。
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複合的な農業への展開:水稲中心の営農組合から、収益性のある品目、加工、雇用、体験、CSAなどを含めた複合的な地域農業のあり方を検討する。